緊張を和らげる「体のツボ」 おすすめの2ヶ所
東洋医学には、緊張を和らげることや免疫力を高めるために、体のツボを押したり、漢方薬を飲んだり、といった療法があります。
特にツボ押しは、体のいろいろな各器官とつながっているツボを指で押すことで、その部分の乱れやアンバランスを改善して、体内環境をより正常に近づけることができます。
ここでは、緊張を和らげることができる、オススメのツボを2ヶ所ご紹介します。
緊張を和らげるツボ@ 「労宮(ろうきゅう)」
労宮は、手の平のちょうど中央部分に位置しています。
手の平を握った時に、中指の先が当たる部分で、押すと鈍い痛みを感じます。
そこが労宮のツボです。
手を握るだけで自然に指圧できるという点で、あがり症の方はぜひ知っておきたいツボの一つですね。
ただ、手をギュッと握りしめるのは簡単ですが、あまり労宮に力が入らないと感じるかもしれません。
そんなときは、右手の労宮なら左手の親指で、左手の労宮なら右手の親指で、ゆっくり押してください。
プレゼンやスピーチの時には、誰でもストレスを感じるものです。
特にあがり症の方にとっては、どんなに準備をしていても頭の中が真っ白になってパニックになったり、大汗をかいてしまうことがあるかもしれません。
そんな時、この労宮を指圧するんです。
人前で目立つことなく、いつでもどこでも、さっと圧をかけやすい場所にあるのが、この労宮の特徴です。
プレゼンやスピーチの前に限らず、毎日の入浴タイムなどに、手の平全体をマッサージするような感じで、ほぐしてあげるといいでしょう。
こうすることで、自律神経のバランスが整って、緊張やストレスを和らげることができます。
緊張した時に押しても効果を実感できますが、ストレスを感じてない時に押せば、自律神経のバランスが整うという点で効果的なようです。
余談ですが、緊張した時には、手の平に「人」という文字を書いて、ギュッと手の平で握りしめ、それから飲み込む、というおまじないがありますよね。
人という文字の効用は分かりませんが、手をギュッと握りしめるとき、労宮に自然と圧がかかります。
これって、理にかなった方法なんですね^^
緊張を和らげるツボA 「大陵(だいりょう)」
労宮の近くにもう一つ、緊張を和らげるツボがあります。
それが「大陵(だいりょう)」というツボです。
これは、手の平を上にした時に、手首の部分にシワが見えますが、そのちょうど中心にあるのが大陵です。
ここも指で押すと鈍い痛みを感じます。
ここは、あがり症や心配性で考えて込んでしまう方や、いつも精神が張り詰めている方にオススメです。
脳の緊張を和らげる効果があるので、ストレス性の不眠症で悩んでいる方にとってもオススメです。
緊張を和らげるツボ 「おまけ」
余裕があれば足のツボ「光明(こうめい)」も押してみましょう。
足首の周辺には、たくさんのツボがあります。
その中でも光明は、胆のうの働きを活性化する作用があるといわれています。
どうして胆のうなのか? と不思議に感じるかもしれません。
胆のうは東洋医学では、大胆とか胆力という言葉からも分かるように、決断とか、迷いを払って大きな決めごとをする時に、大きな役割をする器官だと考えられています。
その胆のうの機能を普段から指圧で活性化することで、小さなことではパニックにならない、強い「肝っ玉」を手に入れられるということなのでしょう。
光明は、足の外くるぶしの中央から、指5本分上にあがった所にあります。
手の平をまっすぐ伸ばした状態で、くるぶしの上に手を当ててみましょう。
ちょうど、他の指よりも短い親指が当たる部分に、光明のツボがあります。
場所が分かりにくければ、そのあたりを指でゆっくり指圧してみてください。
鈍い痛みを感じるスポットがあるはず。
そこが光明です。
ただ、場所が足首ですから、プレゼンやスピーチの直前に、体をかがめてツボを指圧することは難しいですよね。
ですから足首にある光明は、状況に余裕がない時に押すというよりも、普段からお風呂に入った時などを利用して、日常的に指圧しておくことを心がけましょう。
そして、プレゼンやスピーチの前には、手の平にある老宮や手首にある大陵を押すことで、緊張を和らげてみましょう。
ツボ押しの効果も、個人差があると思いますが、しばらく続けてみてはいかがでしょうか。